時代によって変化してきた社寺建築

社寺建築は時代によって様々な形状の変化をしており、
特徴を見ることによっていつ頃建てられた物なのか、
どのような意味のあるものなのかを感じる事ができます。

また、正面から見ると半分近くを占める屋根は
建物の性格そのものを端的に表現しています。

 

■飛鳥時代・奈良時代(600年頃)
飛鳥時代、奈良時代は中国の仏教建築の様式と技術が取り入れられた時期です。
仏教が広まるのと同時に社寺建築が建てられるようになっていきました。
残念ながらその時代の社寺建築は残ってはいませんが、再建された法隆寺などで特徴を見ることができます。
この時代は柱が太いのが特徴だそうで、強度計算などの技法が無かったので必要以上に太い材料が使用されていたそうです。

■平安時代(800-1200年頃)
和様建築
この時代は、椅子から板の間に座る生活に変わってきました。
坐式生活では天井を低くし、落ち着きのある空間が好まれたようです。
代表的な建物としては、平等院鳳凰堂などがあげられます。10円玉の絵柄の建物になります。

■鎌倉時代(1200-1400年頃)
禅宗様式(唐様とも言われます)
屋根の反りが特徴の力強い様式です。
屋根は寄せ棟から入母屋が主流に変化していきます。
はね木が使われ出した。長い軒の重さを「てこの原理」で支えるようになりました。
また貫(ぬき)を用いて柱と柱をつなぎ止める工法で支持力が強まり、
壁や柱を薄く細くできるようになりました。木材が限られている日本にとっては
とても最適な手段として、他の宗派の寺院にも取り入れられるようになりました。
代表的な建物としては東大寺があります。

■室町時代(-1500年頃)
和様を元にし、大仏様や禅宗様などの優れた技法を取り入れた
折衷様式建築が現れるようになりました。
畳が床に敷き詰められるようになりました。
葬式儀式を取り入れるようになって仏教が飛躍的に大衆化しました。
また、各宗派毎に本堂形式で内陣の配置など
特色を出すようになりました。

■安土桃山時代(-1700年頃)
武将の趣向を反映した力強く豪快な作りの城郭が築かれ、
華やかな建物が好まれました。(姫路城など)
また茶道の創始者とも言われる千利休の存在によって、
茶室というジャンルが生まれた時代です。
カナメで施工させて頂きました千葉県鴨川の清澄寺様も、
安土桃山時代を意識した、華やかな曲線が特徴的な屋根となっております。

 

■江戸時代(-1800年頃)
庶民文化が栄えた時代で、建築でも世俗化した時代。
浅草寺のように庶民が信仰できるような大規模な本堂が造られるようになりました。
2010年にカナメでは浅草寺様の屋根をチタンで改修させて頂きました。
一度に多くの方が参拝できる浅草寺様の本堂はても大きく、
屋根面積も通常のお寺様の何倍もありました。

 

 

こうして時代背景を知ってから
お寺の屋根を見てみると歴史や当時の時代背景などが見えてきますので
楽しみ方が変わります。
是非屋根の形をチェックしてみましょう。