社寺屋根の美しさを際立たせるカナメ一文字葺きの特長

カナメの屋根製品の中で、「カナメ一文字葺き」という製品があります。
社寺建築特有の滑らかな曲線を表現するのに優れた意匠性です。

通常の“一文字葺き”“平葺き”は、
銅板を切り出して、現場でハゼ組を造り、葺いていきます。
カナメ一文字葺も一見すると同じように見えますが、
実は様々な工夫がされています。

まず、この製品は、福島県喜多方市にあるカナメの製品工場で加工されています。
現場成形ではありません。
ハゼの形状などに拘っており、製品の規格化がされています。

 

【構造】

ハゼの形状はS字型になっています。
台風や豪雨などの強い雨、吹き上げるような雨の際にも
ハゼ部分が複雑なため、野地板まで到達することはありません。

一般的な銅板の平葺き、一文字葺きのハゼ形状は
組み合わせるだけとなっております。
台風や雨風が吹き上げる際には、雨水が入り込んでしまったり、
毛細管現象で水が浸入してしまったりする可能性があります。

カナメの一文字葺きは、S字型の複雑な形状となっており、
雨の浸入を防ぎます。

【熱伸縮を低減する】

銅板は熱によって膨張・収縮するという特性を持っています。
屋根は、太陽熱の影響を受けやすく、これにより、割れや切れなどが発生してしまい、
結果雨漏りに繋がってしまうということがあります。

カナメの銅板一文字葺きは、
ハゼの幅を広く取ることや、一枚ごとに伸縮軽減工法にて施工しているため、
熱膨張・伸縮による「切れ」「割れ」を防ぎます。

■詳細ページ『銅の熱伸縮に影響されないように』

 

【あやめ】

カナメの一文字葺きにはあやめ「なし」「1本」「2本」があります。
あやめとは、途中の線のことです。
本来の横ハゼ部分よりも細かく見えますし、ハゼ組の数が少なくて済むので、
その分雨漏りがしにくくなっています。