礎石(そせき)とは

礎石(そせき)とは
建物の柱を受ける土台石のことで、単に礎(いしずえ)とも呼称されます。
転じて、ものごとの土台や基礎のことをさす言葉としても使われています。

土台石としての礎石は、使われる場所や役割によりいくつかの派生部位があります。

 

礎盤(そばん)

礎盤(そばん)/双盤(そうばん)とは、柱と礎石の間に設置する盤で、
多くの場合は石材が使われますが、木材が用いられるケースもあります。

もとは柱の水平設置や腐食を防ぐ目的でしたが、鎌倉時代頃の禅宗様の普及に伴い装飾化が進みました。
特に向拝柱は柱も太く、目につきやすい部位のため、もっとも凝った装飾が施されます。

 

床下など通常では目に見えない部分には、コンクリートブロック製が多用されます。
また、「 ベタ基礎 」や、「 布基礎 」などの場合、基礎の構造体が礎石を兼ねる場合もございます。

 

束石(つかいし)

建物の柱を支える礎石に対して、
横木を支える束(つか)/束柱の土台となる物は、「束石」と呼称されます。

ちなみに束柱(つかばしら)とは、通常の柱より短い柱の事で、柱と柱の中間部分で荷重負担を補助する目的で設置されます。
言葉の由来は、4本の指で握れる長さを「一束(いっそく)」と呼ぶ事から、短い柱を束柱と呼ぶようになりました。

 

その他に
特定の礎石として、心礎(しんそ)と呼ばれるものもあります。

心礎(しんそ)/擦礎(さつそ)とは仏塔の中心の柱を受ける礎石のことです。
受ける柱も太く、荷重も大きいため、通常の礎石よりも大きく、多くの心礎では中心に柱をうける窪みが設けられています。

 

実は身近な礎石

建築に携わる人間でなければ、ほとんど使うことのない「礎石」という言葉ですが、
ビルの多い都市圏では礎石と関わりの深い言葉を、多くの方が目にされています。

それが定礎(ていそ)です。

ビルやマンションの外壁の南東すみに埋め込まれている「定礎」

本来は定礎(ていそ)とは建物の土台となる礎石を定めることでしたが、
明治以降に近代西洋建築の影響で、記念プレートが埋め込まれるようになり、その名前として定礎(定礎石)が定着しました。

現在はビルなどに竣工を記念するモニュメントとして設置されています。