寺院・神社の地盤改良

地震国の日本では、古くから建物の据える「 地面 」に多くの知恵が注ぎ込まれてきました。

今日ではさらにその技法が進化し、
昔であれば建築に不向きであった立地でも、地盤改良を行い、
地震に堅牢な地盤・基礎を築けるようになっています。

これらは地盤安定化や基礎補強ともいわれる「地盤改良」工事と呼ばれています。

その目的は建物を建てる際に、地面の沈下や傾きが発生しないように建物の下の地面を補強し安定化させることにあります。

地盤改良には、地盤の状態や、立地により様々な方法がありますが、工法として2つに大別されます。

 

1.杭打ち

表層の地層が軟弱な場合、その下の地盤が固く安定している層(支持層)まで杭を打ち込み、その上に建物基礎を築く工法です。

事前の地盤調査により、比較的浅い層(地下8m程まで)に支持地盤がある場合には、セメント杭が使われます。それより深い層に支持地盤がある場合には、鉄鋼製の杭でおよそ地下15m程度まで対応が可能です。
工事は比較的手間がかかりますが、埋め立て地など不安定な地盤でも強固な基礎を築けるのが特長です。

【アンダーピニング工法】

短く区切られた鉄鋼管をつなぎ合わせながら地中に打ち込んでいく工法です。
打ち込みも大型の重機を使わずに、油圧ジャッキでも杭の打ち込みが出来ますので、今ある本堂の基礎改良でも建物を解体・移動する事なく杭打ちが可能です。

 

 

2.表層改良

地面の表層を2m程度掘り下げ、本堂などの建物の重量を安定的に地層につたえる基盤を作ります。

基本的な構造は、
上層にはコンリート面を設置し、重量を強固な「面」で受け止めその下層には細かな砕石を敷き詰め、重量が地層に均一に伝わるようにした構造です。
工事が比較的簡単にできるのが表層改良の特長ですが、地盤がある程度安定していないと効果が発揮できません。

【コマ型コンクリートブロック基礎工法】

圧力分散構造と地盤の支持力も向上させられ、部材がパーツ化(コマ型コンクリートブロック)されていますので施工性も両立している工法です。

 

地域に合わせた地盤改良

地盤改良は、その土地で地下の地層の状態が様々です。
事前の地盤調査はもっとも重要ですが、実はその地域に昔から語り継がれる伝承にも、先人達の災害を経験して得られた貴重な情報が眠っています。

いまでは、平らに見える土地でも、昔は洪水を繰り返していた川であったり、
湿地帯を切り開いた土地であったりなど、

これらの先人の教えと、最新の調査技術・建築工法により、今日の神社仏閣の建築は護り続けられています。