施工事例南桂寺様改修
見た目は変えず、強さは一新。
未来へ続く、安心の屋根。
工事内容
- 本堂屋根改修工事
- 真宗大谷派 南桂寺様
- 大阪府大阪市
南桂寺様は、淀川のほど近くに佇む由緒あるお寺です。
境内を訪れると、落ち着いた雰囲気の中に凛とした気配が漂いますが、立地の地盤は砂地であり、実は“軟弱地盤”といわれる性質を持っています。
屋根の老朽化に伴い改修を検討されている中で近年の地震や豪雨被害を踏まえ、建物の安全性について考えられ、「屋根の軽量化」が重要課題に挙がりました。
当初は、軽さと耐久性を兼ね備えたチタン製屋根材をご提案しましたが、協議を重ねた結果、瓦での施工となりました。
とはいえ、瓦の重みは気になるところという課題に対し、当社の「カナメの耐震棟」工法をご紹介しました。
従来の瓦屋根と比較してズレや落下を防ぎつつ、全体としての軽量化が可能である点を高く評価いただき、採用いただく運びとなりました。
昔の瓦屋根の場合、瓦の下、棟の部分に土を盛っている工法が多く大量の土が出ます。
既存の建物や周辺環境に影響を与えないよう、施工中は振動や騒音の管理に細心の注意を払いました。
また、地盤の状況を踏まえ、屋根全体のバランスや構造的な負荷のかかり方についても入念に検討。見た目は従来の美しさを保ちつつ、安全性をしっかり高めることに努めました。
「瓦屋根の風格を残しながら、
目に見えない部分で災害への備えを強化する」
─それが今回の南桂寺様での
施工テーマでした。
地域に根ざしたお寺として、
今後も多くの方々を迎え入れる場が、
より安心・安全な空間となるよう、
私たちも心を込めて取り組ませていただきました。