施工事例普仙寺様改修
元の造形・面影を残しつつ
後世に繋いでいく建物
工事内容
- 本堂改修工事 (チタン)
- 愛知県豊橋市
1901年に建立された本堂は老朽化が進み、何度か補修はされていましたが、昨今の地震の大雨などの自然災害を考えると不安が拭えず、耐震補強工事を考えられておられました。
柱が傾くなどの老朽化が思いのほか進んでおり、新しく建て替えの方向で検討されていました。
しかし、「なるべく今までの本堂を残し、この姿を後世に残していきたい」との想いを受け、残せる道はないかと調査をした結果、今回の改修工事となりました。
屋根は瓦屋根からチタン製の金属屋根に。
重量を瓦屋根の約1/10に軽量化し建物に掛かる負荷を軽減します。
地震の横揺れを小さくし、瓦が落下する心配もありません。
屋根裏解体の際には立派な棟札がありました。年号をみると明治や大正の文字が。
改めて寺院様の歴史やたずさわった方々、その時々の想いが伺えます。
支えてくれる地域の皆様のために出来ること
入り口への雨の吹き込みを避けるため向拝を延長し、海老虹梁も大きく重厚なものになりました。
後世に繋いでいく
かつての面影を残しながらも柔らかく光るチタンの屋根、真新しい木材の柱。
月日とともにどう色合いが変化していくか今から楽しみです。
また訪れる方のことを考えスロープなどの設備も新設され、参道も整備も行われました。
2023年11月23日完工後に行われた落慶式には約200名以上の方が参列され、完成を祝われておりました。
これからも何十年、何百年とその時々の人々の想いを引き継がれていくことでしょう。