施工事例良覺寺様改修

築200年の本堂を大規模
耐震改修
工事内容
- 本堂:本堂大改修(耐震工事、チタン屋根への葺き替え)
- 真宗大谷派 良覺寺様
- 滋賀県草津市
瓦からチタン屋根への葺き替え

文政五(1822)年の建立で、幾たびかの災害と経年による劣化によって本堂に破損個所が目立つようになり、抜本的な耐震・大改修をさせて頂きました。

長年の瓦の重さで屋根下地が沈下し、棟が歪んでいました。
銅線で幾重にも固定し、棟瓦の崩落を防いでいる状態です。


古い瓦と、固定のための土を全て撤去。総重量は試算で約67.120㎏にも及びました。葺き替え後のチタン瓦では約3,960㎏で、約1/16まで屋根が軽量化されました。
屋根が軽くなったことにより
・柱にかかる負担が大幅に軽減。
・地震の際には屋根の横揺れを抑制し、建物全体の揺れも軽減。
また、地震・突風での瓦のズレ・落下・飛散の可能性は限りなくゼロになりました。※屋根材の上下2点固定に加え、横方向でも屋根材同士が連結しているため。



新しい屋根はチタン製で瓦が6枚横に連なった形状の「カナメ和瓦葺き(カナメルーフ)」にて工事をさせて頂きました。いぶし瓦の質感を忠実に再現した意匠となっており、酸性雨や色あせ、変色に非常に強い屋根材です。
アンダーピニングによる強固な基礎




軟弱な地盤ですと地震の被害も大きくなります。
良覺寺様の耐震工事では基礎に地中の強い支持地盤まで杭を打ち込むアンダーピニング工法を採用しました。
各部の改修




檀家様の想いと共に

屋根材の裏にはお寺様のご意向で工事費寄進を頂いた方々の御名前を記載してあります。
チタン瓦の寿命は半永久的ですので、御本堂と皆様の想いと共に数百年と残り続けて行くことでしょう。